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城下町の外れにある、古びた酒場。
日も大分落ち始めてきた頃、店内は任務を終えたばかりの冒険者たちで溢れかえる。そして、一杯、二杯と酒を飲み干していく度、彼等の喧噪が店内にこだまするのであった。
そんな店に、馴染みの顔と、まったく見知らぬ顔が同席していた。
「この度はわたくしをこのような場にお招きいただきありがとうございます」
「いえいえ、なんのなんの! ささ、狭くて汚いところですが、どうぞお座りください」
「はい、では遠慮なく……わぁ!」
セーラ姫は目の前の山盛りの料理に目を輝かせていた。
決して綺麗とは言えない、木製のテーブル。乗っているのは山盛りの肉と、野菜のスープ。そして、ジョッキに注がれたビール。おおよそ彼女のような高貴な人物にはふさわしくない場所だ。
「いいのかしら、お姫様をこんなところに呼んでしまって……」
「いいじゃないですかぁ、大勢のほうが楽しいですよぉ」
「そうじゃなくて!」
「構いませんよ。わたくしこのようなお店は初めてで、寧ろ非常に嬉しいです。こんな料理も見たことがなくて……」
「だろだろ!? この店はきたねぇけど料理と酒はウマいんだぜ」
「はぁ、全く……」
呆れ気味にリコは頭を抱えていた。そして、ディオとロッカはそんなやり取りに苦笑いを浮かべていた。
事の発端は、女王との謁見の後。
どういうわけかディオはセーラ姫に別室に呼び出されたのだった。それも、他のパーティメンバーには秘密裏に。
怪しいと思ったルギーはこっそりと忍び込んで覗き見していた。が、すぐに城の衛兵に見つかって失敗に終わってしまったのだが。
――やはり怪しい。
そう考えた彼は、思い切って今回の作戦を実行することにした。
名付けて、
『姫様と勇者様をカップリングさせよう 愛のキューピッド合コン成立計画』
要するに姫と勇者と一緒に一杯飲み明かし、互いの親睦を深めてしまおうという作戦だ。これを聞いたときのリコとロッカは目が点になったのは想像に難くない。
「あのねぇ! そんな恐れ多いことできるわけないでしょ」
「あ、でも意外といけるかも知れませんよぉ。さっき女王様は『もし頼み事があるならば遠慮なく言うが良い』っておっしゃっていましたし」
「だからってねぇ……」
「ま、試しに誘ってみればいいだろう!」
「……下手したら極刑よ、そんなの」
そのような軽いノリで、恐れ知らずのルギーは姫宛ての手紙を汚い字で書いて誘った。しかも、場所がいつもの行きつけの酒場だと書いてしまったとのこと。それを聞いたときには最早手遅れで、リコは首を刎ねられないか不安になって白目を剥いてしまった。
そして、その結果――
「正直、本当に来てくださるとは思いませんでした」
「姫とバレない格好でなら行っても良い、とお母様に言われましたから。たまには庶民の暮らしを知っておくのも大事だ、と」
そう言う姫の格好は、先ほどの煌びやかなドレスとは打って変わって安い布の服である。そして頭には綺麗な髪を隠すために布を被っている。とてもじゃないが一国の姫には見えない。
「それにしても上手く化けたものだな。パッと見、姫様には見えないぜ」
「実はたまにこういった格好で街を散策しているのです。お城の方の目を盗んで、こっそりと抜け出して」
「そんなことしていたのね……」
「あぁ、その度に私が毎回私が説教しているのだがな」
皆が一斉に、同席しているもう一人の女性に目を向けた。
一見質素な布の服に身を包んでいる、一般的な国民。姫と同じく、頭に布を被っている。しかし、その顔は彼等にとって、よく知っている人物だ。
「女王様も苦労されているんですね」
「全くだ。だから今日もこうして私が直々に姫のお目付役で来たというわけだ」
腕を組みながら、上座に着席する女性。
風貌は違うもの、紛れもなくマリア女王がそこにいたのだった。
「……ご足労ありがとうございます。本当に申し訳ございません」
「ホントにな、最初に姫への手紙を見たときは目を丸くしたぞ。全く、これがお前たちでなければとうの昔に不敬罪に……」
「ほんっっっっっっとおおおおおおおに! 申し訳ございませええええええええええええええん!」
「まぁいい。下手に城の者に任せるよりも、自分で監視したほうが手っ取り早い。それにしても、何だ、この店は。掃除は行き届いていないし、料理も……」
と女王がブツブツ文句を言っていると、
「お待たせしました。リンドー豆の塩茹でです」
「すまんな。あ、これをもう一皿頼む」
女王の皿には山盛りの料理、そして一回り大きなジョッキに注がれた目一杯のビール。
「女王様も楽しんでるじゃないですか」
「バカ! それこそ不敬でしょ!」
「すみません、女王様ぁ。本当にうちのバカ戦士が……」
「いや、構わん。たまにはこういうのもいいだろう。それよりもあまり私のことを女王様とか呼ばないでもらえるか? あくまでもここは“お忍び”で来ているのだからな」
「あ、はい……サーセン」
「……そろそろ乾杯しない? 料理が冷めちゃうよ」
「うむ、そうだな!」
「ですね。わたくしもそろそろお腹がペコペコになってしまいました」
「姫様、お腹がペコペコだなんてそんな言葉遣い……」
「いいのです。今は、わたくしは一般人なのですから」
「おっし! そんじゃ、行きますか! この王都の発展と、俺たち勇者様御一行の今後を願って……」
「「「「「「かんぱああああああああああああああああい!」」」」」」
店内中に響き渡った、勇者たち、そして女王と姫の大きな歓声。
この日、身分の差など気にもくれずに一同は思いっきり飲み明かすのだった。
まさかこのすぐ後で、とんでもない事件が起きてしまうなんて、このときは夢にも思わずに――
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そこまで書き終えた僕は、ようやく一息吐いた。
段々無茶苦茶な展開になってきた、と我ながら呆れてくる。まぁ、クラスメイトをネタにして小説を書いている時点で無茶苦茶なんだけどね。
何度読み返しても色々とツッコミ所が満載だ。普通なら勇者パーティが来るような場末の酒場に女王と姫が来るとかあり得ない。それに、こんなあからさまに姫様に手紙を出したら間違いなく処罰ものだろう。
なんとか無理矢理ストーリーに落とし込んでやろうと、僕はいつもよりも時間を掛けてここまで書き上げた。
そんなことを思いながら、僕は今日一日の長い出来事を思い返す。
「慌ただしい一日だったな」
退屈な一年が始まると思っていたのに、いきなりこんな騒々しい一日が訪れるとは夢にも思っていなかった。正直、身体の節々が未だに痛い。
前守くんが突然「歓迎会をやろう」なんて言い出さなければ、ここまで疲れなかっただろう。
時計を見る。時刻は既に十時を過ぎている。
続きは明日にしよう、と僕はノートパソコンを閉じることにした。
お風呂に入らなければお母さんに怒られる。せめてお風呂洗いぐらいは僕がやろう。
それにしても――
事実は小説よりも奇なり、とはよく言ったものだ。
あの歓迎会は、ストーリーのネタには困らないぐらい、自分の人生において事件だらけの出来事となった。
さっき文章の中で「とんでもない事件が起きてしまうなんて、このときは夢にも思わずに――
」なんて書いてしまったけど、
本当にとんでもない事件が起こってしまうなんて、僕自身夢にも思っていなかった。
おかげで、小説のほうを事実よりも奇抜にしなければならなくなりそうだけど、ね。
カラオケも一段落して、時刻は夜の八時に差し掛かっていた。健全な高校生なら流石に家に帰らなければならない時間だ。そろそろお開きにしよう、と先生が言い出して、ようやく時刻に気がついた。「えー、それでは、縁も投げ縄ではございますが……」 個室の中で、前守くんがマイクを手にしてこの場を締めようとしていた。「ベタなギャグやらなくていいの。肝心なところで締まらないんだから」「あはは、このやり取りも毎回だよねぇ」「ま、こんなクラスだけどこれからもよろしくな、姫川さん」 マイク越しのせいで、普段野太い前守くんの声が余計に強く響き渡っている。 結局、僕は二曲ぐらいしか歌わなかった。それも、なんとなく知っているレベルの無難なJPOP。一応アニメの主題歌ではあるし、知名度は高い曲だ。ま、僕が歌っている間、みんな大した反応はしなかったんだけどね。それでもいいか、歌うのは嫌いじゃないし。 そんなこんなで、この珍妙な会が終わろうとしていた。「それじゃあ、最後に姫川さんから一言ぉ」 何故かしゃしゃり出てきた宗田さんが、姫川さんにマイクを手渡した。「え、えっと……今日はありがとうございました。色々とご迷惑をお掛けしますが、今後ともよろしくお願いします」 姫川さんは困惑した様子で、かなり普通の挨拶をした。 僕たちは上着を羽織り、鞄を持って外へ出て行った。「みんなからお金は貰ったから、僕がお会計しておくね」 率先して夕島くんがカウンターへ向かっていくのを確認すると、僕たちは一足先に表へ出て行った。 四月とはいえ、夜になれば外はまだ肌寒い。 僕はかじかんだ手を温めながら、他の皆と一緒に夕島くんが出てくるのを待っていた。「それで、姫川さん。どうよ?」 唐突に前守くんが姫川さんに声を掛けた。「どうって、何が?」「夕島の奴、いい男だろ?」「はぁ……まぁ、優しい人、だと思います」 当然、彼女は困惑気味だ。 さっきもそうだし、なんなら今日の会自体もそうなんだけどさ、前守くんって本当に姫川さんを困惑しかさせていないよね? 夕島くんとくっつけたいのも理解できるんだけど、やり方が無理矢理すぎる。「ううん……失敗だったか? いや、まだチャンスはあるか。でも、夕島の気持ちもアレだしなぁ……あぁ、クソっ! もどかしい!」「なにブツクサと独り言しゃべってんの」 寒空の
謔ェ蠖ケ莉、螫「縺」縺ヲ險闡峨�縺ゅ¥縺セ縺ァ繧ょ卸菴懊☆繧句�縺御スソ縺�ィ闡峨〒縺ゅ▲縺ヲ縲√ヵ繧。繝ウ繧ソ繧ク繝シ荳也阜縺ョ荳ュ縺ァ蜃コ縺ヲ縺阪◆繧牙℡縺�ク崎�辟カ「あら、ひっさしぶりー」 盛り上がっている勇者パーティのテーブルに、見知らぬ女が話しかけてきた。「貴方は……」「この国の姫になったんだってぇ? 女王様の養子になったって聞いたけど。アンタみたいな弱小貴族の小娘が、随分と出世したもんねぇ」「ひ、人違いです……」「うっそぉ、貴方、セーラじゃん。あ、ここではセーラ姫って言わなきゃダメだっけ」 嫌みったらしく、そして同席の面々にわざと聞こえるように言ってきた。「おい、アンタ」ルギーが睨みながら席を立った。「顔見知りか知らんが、そんな悪口を言いに来ただけならとっとと向こうへ行ってくれ。酒がマズくなる」「あら、ごめんあそばせ。それじゃあ失礼」 手を振りながら、にこやかに彼女は去って行った。 皆が姫の方を見つめる。彼女は唇を噛みしめて俯いたまま、小刻みに震えている。「腹立つ女だな」「友達ってわけでは……なさそうね」「……すみません、わたくしはお先に失礼します」 セーラ姫は顔を隠し、そのまま席を立って酒場から出て行った。「お、おい……一人で帰って大丈夫か?」「かまわん。表に城の遣いを待機させてある」 今度は一同が女王へ視線を向けた。「女王様、姫の様子が可笑しかったようですが……」「あぁ。それにしても厄介なことになったな……」 女王もまた、怒りに震えているのか顔を強張らせている。「先ほどの女性は一体?」「隣国のさる貴族の一人娘、アーヤだ」「ご令嬢だったのか。いや、だからって先ほどのあの態度はないだろう。女王様も流石に黙っていられなかったんですか?」「仕方あるまい。彼女の家は、隣国でもとびきりの権力を持ち合わせている。父親の鶴の一声で、この国に戦争を仕掛けにくることも容易だ」「そうだったのですか……」「あのう、つかぬことをお尋ねしますが」ロッカが手を挙げて発言した。「先ほどあのご令嬢が『女王の養子になった』とおっしゃっていましたが、もしかして姫様って……」「あぁ、そうだ。彼女は……私の養子として迎え入れた」 それを聞いた途端、勇者一行は目を丸くして驚いた。「実の娘さんではなかったのですね」「そうだ。隣
「おかえり。遅かったね」「あぁ、うん。色々あって……」 誤魔化しにならない誤魔化しを呟いて、僕たちは元の座席に着いた。 どうやら夕島くんの歌がちょうど終わったタイミングのようだ。Mrs. GREEN APPLEのケセラセラを歌っていたみたいだけど、なんかイメージ通りすぎるチョイスで特に驚きはない。強いて言えば姫川さんがいないタイミングだったのは残念だったのか良かったのか。「それじゃ、次は私がいくわね」 須磨さんがマイクを手に取った。画面に映し出される曲名と共に、メロディーが流れ始める。 ――って、あれ? この曲って。「あ、これってゼロ執事のオープニングですよね」「そうそう! 姫川さん知ってるの!?」「はい、実は全巻揃えています!」「本当!? 良かったら一緒に歌おう!」「はい!」 姫川さんもマイクを手に取って、歌を歌い始めた。ちょうどデュエット系の曲だったので、上手いこと二人で息を合わせていっている。 僕もゼロ執事は見ている。大ファンというほどではないが、話は面白いし、女性のファンが多いけど男性でも純粋に楽しめる作品だ。 姫川さん、さっきアニメの曲が好きって言ってたっけ。だとしたら不思議じゃないけど、須磨さんもこういう作品好きなのかな? そんなことを考えながら、僕はコーラをチビチビと飲みながら二人の歌を聴いていた。二人ともかなり上手い。姫川さんはあまりカラオケには行かないって言っていたけど、綺麗な地声から形成される歌声が心地よく聞き入ってしまう。 しばらく彼女の歌を聴いていると、横から僕の腕をツンツンと突く感触がした。 ――なんだろう? 横を見ると、いつの間にか妃先生が隣に座っていた。 先生はスマホを覗き込みながら、何かを打っている。 みんなが歌に夢中になっている中、先生は画面をこっそりと見せてきて、『何かあったのか?』 ギクリ―― どうやら先生は姫川さんの様子に違和感を覚えたようだ。 従姉妹同士で付き合いの長い先生のことだ。下手に誤魔化すのは難しいだろう。 僕は観念して、自分のスマホを覗きながらメッセージを打ち込んだ。『さっき、姫川さんの知り合いらしき人と偶然会いました』 僕は見せると、先生は眉間に皺を寄せながら、またスマホを見せてきて、『どんな人だった?』『確か、れいじょうって名前の女子だったかと』 そ
話は今日の夜に遡る。 急遽企画された歓迎会は、結局学校付近にあるカラオケボックスに決まった。他の店だと高いし、予約も取れなかったから残当なチョイスだ。 で、そんなカラオケ店の個室に、僕たちは集められたわけで――「そんじゃ、みんなグラスは持ったな!」 意気揚々とドリンクバーのグラスを掲げる前守くん。 僕は彼等から少し離れて隅っこのほうに座ることにした。 正直、「なんで?」と思わざるを得ない状況なんだけど……「まだよ。早とちりしないの! 帰ってきてない人がいるでしょ!」「誰だよ、トロくさいのは!」「主役の姫川さんですけどぉ」「あっ……」 赤面して俯いてしまう前守くん。 確かに遅いけど、多分お花を摘みに行っているだけだろう。 それよりも、このメンバー……「思ったより集まらなかったね」「しゃーねぇだろ! みんな部活だとか塾だとかで忙しかったんだから!」「歓迎会ならもう少し日にちを決めてからでも良かったでしょ!」「うるせぇ! こういうのはな、鮮度が命なんだよッ!」「意味がわかんないんですけどぉ」 そういうわけで集まったのが、主役の姫川さんと主催の前守くん、そして夕島くんに、須磨さん、宗田さん。 それに加えて、僕―― 正直、居心地が悪い。黙ったままドリンクバーのメロンソーダをぶくぶくと泡立てても気付かれていない。 さらに、あと一人――「全く、もっと前もって言ってくれたら良い店を安く予約できたのだが……」「先生、こういうのは生徒の自主性を重んじてやるから意義があるんですよ」「適当なことぶっこいてんじゃないの!」「まぁいい。たまには生徒と行くカラオケというのも悪くはないな。よし、久しぶりに歌うか!」「お、先生結構歌う方ですか!?」「まぁな! 手始めにX JAPANあたりを……」「いいですね! 先生の歌、楽しみにしています!」 僕を除く男子二人と先生が、強烈に騒ぎ始めた。端末に歌を予約すると、メロディーが流れ始める。 しばらく僕たちは先生が歌うX JAPANの紅をただ聴いていた。イメージ通りというか、激しい曲を無駄に激しく歌う先生に感服している。「よっ! 先生サイコー!」「カッコいいです! 先生!」 そしてそれを盛り上げようとしている前守くんと夕島くん。まるでどこかの企業の接待だ。この二人は将来上手くやっていける
豁楢ソ惹シ壹→縺玖ィ縺」縺ヲ繧九¢縺ゥ螟ァ謚オ縺昴≧縺�≧縺ョ縺」縺ヲ繧ソ繝蜊倥↓驕翫�縺溘>縺�縺代�蜿」螳溘□繧医� 城下町の外れにある、古びた酒場。 日も大分落ち始めてきた頃、店内は任務を終えたばかりの冒険者たちで溢れかえる。そして、一杯、二杯と酒を飲み干していく度、彼等の喧噪が店内にこだまするのであった。 そんな店に、馴染みの顔と、まったく見知らぬ顔が同席していた。「この度はわたくしをこのような場にお招きいただきありがとうございます」「いえいえ、なんのなんの! ささ、狭くて汚いところですが、どうぞお座りください」「はい、では遠慮なく……わぁ!」 セーラ姫は目の前の山盛りの料理に目を輝かせていた。 決して綺麗とは言えない、木製のテーブル。乗っているのは山盛りの肉と、野菜のスープ。そして、ジョッキに注がれたビール。おおよそ彼女のような高貴な人物にはふさわしくない場所だ。「いいのかしら、お姫様をこんなところに呼んでしまって……」「いいじゃないですかぁ、大勢のほうが楽しいですよぉ」「そうじゃなくて!」「構いませんよ。わたくしこのようなお店は初めてで、寧ろ非常に嬉しいです。こんな料理も見たことがなくて……」「だろだろ!? この店はきたねぇけど料理と酒はウマいんだぜ」「はぁ、全く……」 呆れ気味にリコは頭を抱えていた。そして、ディオとロッカはそんなやり取りに苦笑いを浮かべていた。 事の発端は、女王との謁見の後。 どういうわけかディオはセーラ姫に別室に呼び出されたのだった。それも、他のパーティメンバーには秘密裏に。 怪しいと思ったルギーはこっそりと忍び込んで覗き見していた。が、すぐに城の衛兵に見つかって失敗に終わってしまったのだが。 ――やはり怪しい。 そう考えた彼は、思い切って今回の作戦を実行することにした。 名付けて、 『姫様と勇者様をカップリングさせよう 愛のキューピッド合コン成立計画』 要するに姫と勇者と一緒に一杯飲み明かし、互いの親睦を深めてしまおうという作戦だ。これを聞いたときのリコとロッカは目が点になったのは想像に難くない。「あのねぇ! そんな恐れ多いことできるわけないでしょ」「あ、でも意外といけるかも知れませんよぉ。さっき女王様は『もし頼み事があるならば遠慮なく言うが良い』っておっしゃっていましたし
縺雁ァォ讒倥′螳溘�蜍��→蜃コ莨壹▲縺ヲ縺�◆縺ィ縺九←縺薙�繝ゥ繝悶さ繝。縺�縺薙l繝吶ち繝吶ち縺吶℃縺ヲ荳画オ√§繧��縺�°「あ、貴方は……」 勇者ディオは目の前に現れた女性に思わず見とれてしまった。 髪の色と揃った、淡い桃色のドレス。空いた胸元には銀色のペンダントが光っている。「紹介しよう。私の娘、そして我が国の姫、セーラだ」「皆様、お初にお目に掛かります。そして、勇者様。先ほどは助けていただき、ありがとうございます」「話は姫から聞いているぞ、勇者よ。暴走した馬車を止めてくれたそうだな」「あ、その……いえ、大したことはしておりません。それに、まさか乗っていたのが姫様だったとは知らず……」「何をおっしゃるのですか。貴方は私にとって命の恩人です」 しばらくディオは姫様の目を見つめていた。 彼女の美しい瞳に、思わず吸い込まれてしまいそうになる。「えー、こほん」女王マリアは咳払いを挟み、「そういう話は後ほどするが良い。今はとりあえず、お前たちに褒美をやろう」「あ、はい。ありがとうございます」隍堤セ弱↑繧薙□縺代←菴輔′縺�>�滄≡縺九��縺九∝・ウ縺具シ滓ュヲ蝎ィ縺ィ縺九≠縺偵k縺ョ縺檎ュ九▲縺ヲ繧ゅs縺�縺代←繧ゅ▲縺ィ髱「逋ス縺�b縺ョ縺後≠縺」縺溘i縺薙■繧峨�螳帛�縺セ縺ァ縺企√j縺上□縺輔> ようやく話が進んだ。 相変わらず、大した内容ではないけど、新キャラの姫が登場させられたのは大きな収穫だったと思う。 それにしても、姫川さんか…… 僕は椅子を揺らしながら、彼女のことをふと思い出してしまう。「あれ、絶対夕島くんに一目惚れしているんだろうなぁ」 彼女と夕島くんが見つめ合っていた、あの時間―― 僕たちはずっと、その空気に呑まれてしまった。完全に二人の目はトロンと甘酸っぱい視線を交わしあっていた。「あー、えっと」先生は珍しく戸惑った様子で、「こほん。まぁその話の続きは後ほどやってくれ」「は、はい……すみません」 気恥ずかしそうに再び着席する夕島くん。チラチラと教壇のほうを見ては視線を逸らす仕草を続けている。「あ、そうだ。一応だが、これだけは断っておく。姫川は私の従姉妹だ」「あっ、そ、そうなんですか……」 なんていうか絶妙に微妙な関係だな。反応に困る。これが親子や姉妹だったら「全然似てないじゃん!